住宅ローンとお金の話

【原状回復とトラブル】賃貸から引越しする時に損しない知識!

待ちに待ったマイホームの完成。手狭なアパートから念願の新居に引越し。

引越完了後に建主さんの新居に訪問すると、たまにこんなことを聞きます。

賃貸のアパートの退去費用が思ったよりも高額だった。

長い期間住んでたから原状回復に費用がかかるのは仕方がない、とは言え痛い出費だった。

僕の会社で宅建(宅地建物取引士)の資格を持つ上司と話す機会があったので、そんな話をしてみたところ、

長い期間住んでいた方が退去費用は安くなるんだけどね。

え?逆にですか!?

ってことで今回は、賃貸物件から引っ越しするときの費用について詳しくお話ししたいと思います。

【賃貸トラブル予防ガイド 原状回復のてびき】という本をお借りしましたので、その本に記載されていることを噛み砕いてご紹介します。

賃貸住宅にお住まいの方は絶対知っておくべき『原状回復と賃貸の退去費用』をメインに解説します。

ぜひ最後までお付き合いください。

この記事に書いていること

  • 原状回復の考え方
  • 現状回復ガイドライン
  • 北海道の賃貸の注意点
  • よくあるトラブル

原状回復は”住み始めた状態に戻す”ことではない!

賃貸住宅で最も多いトラブルが「原状回復」だそうです。修繕費用が高額になるほど、貸す側・借りる側の間でこじれがち。

そりゃそうですよね。新生活が控えているのに予期せぬ出費なんて払いたくないですもんね。

それでは、原状回復の考え方や「そもそも家賃って何なの?」ってところも含めて解説していきます。

原状回復とは

賃貸住宅から引越すとき、内装や設備などの「原状回復」は入居者の義務です。契約書にも「原状回復義務」が歌われていることが一般的です。

【原状回復】の本来の意味は

『初めのままの状態、元の形に戻すこと』と定義されています。

ところが賃貸借契約での【原状回復】の定義は『入居者の故意・過失や通常を超える使用等による損耗・毀損を復旧すること』と定義されています。

  1. 経年変化と通常損耗は原状回復義務の対象外
  2. 不注意や故意による破損は入居者負担で原状回復

国土交通省住宅局のホームページにも

原状回復は貸借人(入居者)が借りた当時の状態に戻すことではないことを明確化しています!

経年変化・通常損耗による修理費は家賃に含まれている!

賃貸契約で借主(入居者)に求められている「原状回復」義務は、退去時に「故意・過失・通常の使用を超える使い方」をした場合など、入居者の責任によって生じた損耗や傷を復旧すること!という認識でOKです。

そもそも、経年変化や通常損耗の修理費は入居者が毎月払う家賃に含まれているからです。そのため修繕費用の負担は貸主(大家さん)となります。

家賃には、経年変化や通常損耗分の費用が上乗せされている

何が経年変化で何が通常損耗?故意・過失?

ここまでで、原状回復が完全に入居前の状態に戻すことではない!と言うことがお分かりいただけたと思います。

とは言え、どこまでが経年変化・通常損耗で、どこからが故意・過失なのか曖昧ですよね。

そこで国土交通省住宅局は、このように定義しています。

  • 経年変化→建物・設備等の自然的な劣化・損耗等(日焼けによるクロスの変色)
  • 通常損耗→借主の通常の使用により生ずる損耗等(家具の設置によるへこみ)
  • 故意・過失→クロスを汚したりカーペットにジュースをこぼしたり、入居者側に原因がある場合ですね。

【故意・過失】借主の修繕箇所は最低限とする!

「原状回復」義務は、故意・過失などによって借主の責任で破損・汚損させてしまった部分を元に戻すことです。

元に戻すといってもできるだけ破損部分だけに限定し、最低限度の範囲の修理費の負担で済むようになっています。

例えば、入居者の過失でクロスを汚してしまった場合の修理費の負担は、原則「m2単価」となります。タテ1m×ヨコ1mの範囲を汚してしまった場合、1平方メートルの張り替え費用で済みます。

一部補修だけでは色褪せ部分との違いが目立つ場合などは、

破損部分を含む「壁の一面分」の貼り替え費用を負担することが妥当となります。

原状回復で入居者が負担する修繕単位

原則としてこのような考え方があります。

原状回復の基本原則
  1. 可能な限り既存部分の補修費用相当分となるよう限定する
  2. 補修工事が最低限可能な施工単位が基本
  3. 模様合わせ・色合わせのための補修は入居者負担にできない
  4. 経過年数を考慮する場合、耐用年数経過後の残存価値は1円

押さえておきたいポイントは、先程の注意点で記載したようにクロスを一面貼り替えることになっても、残りの3面まで負担する必要はありません。(模様合わせ・色合わせは入居者負担にできない)

また、クロスなどには耐用年数というのがあります。耐用年数が経過した後の価値は1円になるということです。

クロスの耐用年数は6年です。6年住んだ部屋のクロスの価値は1円となります。

1円のクロスを汚したところで、修理する費用は1円です。なぜなら6年経過したクロスの価値は1円ですから。

だからと言って落書きするのはダメですよ。

耐用年数が6年もの・15年もの

耐用年数まとめ

耐用年数が6年のもの

  • カーペット
  • クッションフロア
  • クロス
  • エアコン・ストーブ
  • 冷蔵庫
  • インターホン

耐用年数が15年のもの

  • 給排水設備
  • 金属製の器具・備品

経過年数を考慮しないもの

  • 障子紙・襖紙
  • 鍵の紛失
  • クリーニング
  • フローリング

経過年数を超えたものでも、入居者の故意・過失で使用不能になった場合は「善良な管理者としての注意義務(善管注意義務)」違反となり「入居者負担が必要となることもあり得る」としています。

現状回復ガイドライン!

これって入居者が負担しないといけないの!?って思うところをピックアップします。退去時に請求してくる管理会社がいたら、

ガイドラインに違反していますよ。そんなことするんですね、お宅。

と言ってやりましょう。

入居者が負担しなくて良いもの

入居者が負担しなくて良い
  1. 鍵の交換
  2. 壁などの画鋲・ピンの穴
  3. エアコン設置によるビス穴
  4. 家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡
  5. 日焼けによるクロスの変色
  6. 水廻りの消毒
  7. ハウスクリーニング

ざっくり解説していきます。

鍵の交換

入居者の入れ替わりによる管理上の問題になるため、これは貸主(大家)さんの都合となります。それを知らずに請求された鍵の交換代を支払いする人は多いそうです。

「セキュリティ上必要になりますので。」と言われると、まぁ確かにそうか。と払ってしまいがち。

鍵を紛失したり破壊したなどの過失が生じた場合は、入居者負担になるのでご注意ください。

壁などの画鋲・ピンの穴

壁にポスターやカレンダーなどの掲示物を貼るのは通常の生活における範囲のものであるため、画鋲・ピンの穴は通常損耗になります。

画鋲やピンの穴が原因でクロスの貼り替え等が発生することはありません。

ただし、絵画を飾るなど重量物の掲示のために釘やビスで壁に穴をあけた場合は通常の使用による損耗を超えるので、費用を請求がされる可能性ありです。

(事前に大家さんの承諾を得ればOK)

エアコン設置によるビス穴

先ほどビスや釘の穴は通常損耗を超えるとお伝えしましたが、エアコンの設置のためのビス穴については入居者負担はありません。

エアコンはテレビ等と同様に一般的な生活をしていく上で必需品となってきているからです。

家具の設置による床・カーペットのへこみ、設置跡

家具の設置は必然的なものであり、それによって生じた床のヘコみ・跡は通常の使用による消耗と捉えるのが妥当と考えられます。

日焼けによるクロスの変色

日照は通常の生活で避けられないものなので、経年変化・通常損耗として扱います。

水廻りの消毒

水廻りの消毒は日常の清掃と異なり、入居者の管理の範囲を超えているので貸主負担となります。

ガスコンロ・換気扇の油汚れ、お風呂・トイレ・洗面台の水垢やカビについては、

使用期間中に清掃・手入れを怠った結果のものであれば「善管注意義務」違反に該当するので入居者負担となります。

ハウスクリーニング

入居者が「通常の清掃」を実施している場合、ハウスクリーニング代は原則貸主負担となります。

次の入居者を確保するためのクリーニングなので、それは入居者には関係ないでしょ。って考えですね。

有効な特約(契約書に金額が明示され、かつ記名・押印がある)によっては入居者負担となることもありますので、契約時は特約についてしっかり確認しましょう。

大家が知らずに管理会社が勝手に請求してくる場合もある

入居者が大家さんと直接やりとりすることは、まずありません。大体のことは管理会社と連絡を取り合うことになります。退去の手続きも管理会社と直接行います。

この管理会社が厄介な存在です。

支払う必要のないものまで請求してくる管理会社が多いのです。

冒頭でお伝えした、新居に引越した人たちが思った以上に費用がかかったと言うのは、支払う必要のないものまで請求された可能性が高いですね。

例えば、鍵の交換・家具によってへこんだ床、日焼けによって変色したクロスの貼替え、

大家さんが直すはずの修繕費用を管理会社が入居者に請求し、まるまる利益にしてしまうという管理会社もいるそうです。

とんでもない悪党ですね。

とはいえ、知識がないと「仕方がないよね」と言って払ってしまいがちです。くれぐれも騙されないように注意してください。

北海道の場合|寒冷地特有の3つのトラブル

北海道などの積雪寒冷地には特有のトラブルがあります。

寒冷地のトラブル3点
  1. 水道凍結
  2. 暖房器具
  3. 結露

これらは国の「原状回復ガイドライン」では規定されていませんので解説していきます。

水道凍結

北海道の冬は朝晩の冷え込みが厳しく、外気温が氷点下になってしまう日も続きます。そんな時に注意したいのが水道管の凍結。
水道管の凍結によって、水が凍ることで体積が大きくなることで、水道管が破裂してしまうこともあります。

水道管の凍結による被害は入居者の「善管注意義務」となるので、十分に注意が必要です。

天気予報を確認して冷え込みが厳しくなる日は水落としを忘れずに!

暖房器具

暖房器具は、借主・貸主の負担区分が明確になっていない場合が多いようです。原状回復の手引きでは「契約書で事前に確認することが大事」だそうです。

灯油をこぼしたシミ・灯油漏れ事故の復旧費用は、入居者の「善管注意義務」違反となり費用の支払いが発生する場合もあります。

結露

結露は構造上に問題があることも多いのですが、こんな場合は入居者負担となります。

  1. 結露に気づいているにもかかわらず放置
  2. 貸主に通知しない
  3. 拭き取るなどの手入れを怠る

これらによって壁等を腐食させた場合は、通常の使用による損耗を超えるので、入居者側が費用を負担する場合があります。

ポータブルストーブは1Lの灯油を焚くと、1.1Lの水分を室内に放出していると言われています。湿度の高い空気が窓ガラスの表面で冷やされてしまうと結露が発生します。

詳しくはこちらをチェックしてみてください。

【窓ガラスの結露はなぜ起こる?】根本的に結露を解消する2つの方法! 僕の簡単なプロフィールです。 住宅業界歴15年です。 注文住宅専門で設計・現場管理をしています。 100棟...

よくある質問

Q1、敷金ってどんなお金?返ってくるの?

敷金は本来、入居者が家賃滞納や不注意等で設備を破損した場合の損害を担保するために渡す「預かり金」です。
退去までに滞納や設備の損害がなければ全額返金されます。

返還されるのは基本的に退去した後になります。

Q2、善管注意義務って?

善管注意義務は、入居者の社会通念上要求される程度の注意を払って建物を使用する義務です。

つまり「普通に暮らしてね」ってことです。

建物の賃貸借の場合、

  • 通常の清掃を怠りカビを発生させた
  • 通常の清掃を怠り水廻りを汚してしまった

これらの場合「善管注意義務違反」となり、それによって発生する補修費は入居者が負担しなくてはいけません。

Q3、鍵交換費用が請求された

物件の防犯上の問題で鍵を交換する場合があります。

とはいえ、それは管理上の問題。貸主都合の費用を入居者が支払う必要はありません。管理会社が勝手にやってる可能性が高いです。

支払う必要のないお金なので丁重にお断りしましょう。

「しっかり鍵は返却しましたから鍵の交換はお宅の都合ですよね。1円も払いませんよ」

これでOKです。

Q4、クロスの貼り替えに10万円かかると言われた

故意や過失によるクロスの汚れによる貼替え費用は、入居者が負担することになります。

とはいえ全面貼り替えの必要はありません。汚した面積もしくは、汚した面の貼り替え費用だけです。

クロスの貼り替え費用は、おおよそ1平方メートルあたり(タテ1m×ヨコ1m)で大体1,000円から1,200円程度です。

例えば間口3mで天井高さ2.5mの場合7.5m2です。ざっくり7,500円程度の費用負担で済みます。

それが10万円とか請求されるとなると

やってんなぁ。(ぼったくってるなぁ)

って感じです。あくまで汚した面だけの費用負担で済むことを覚えておきましょう!


賃貸から引越しする時に損しない知識!まとめ

今回のまとめです。

『原状回復=入居前の状態』ではない、ということ。経年変化・通常損耗によるものの修理費用は入居者が負担する必要はありません。

あくまで入居者が負担するのは【故意・過失】によるものです。

とはいえ、6年経ったクロスの価値は1円にしかなりませんので、6年経過してから退去する時にクロスの貼り替え費用を請求されたとしても、1円を超えて支払う必要はありません!

鍵の交換費用は管理上の都合によるものなので、入居者が負担する必要はありません!

賃貸物件から退去するときに、何かと理由をつけて請求してくる管理会社。

大家さんの知らないところで、入居者から金を巻き上げようとする管理会社が多いのなんの。

ということで、皆さん騙されないにお気をつけください。

敷金・礼金・手数料・更新料が全て無料!

以上、参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました^^

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