一級建築士設計製図対策|3時間以内の作図手順
こんにちは、でぶリーマンです。
一式図を完成させるのにどのくらいの時間を費やしていますか?
ボクが製図初受験の時は、資格学校の模範解答をトレースするだけでも13時間ほど要しました。
それが今では作図時間3時間を切ります。フリーハンドではなく、平行定規を使用してです。
作図時間を短縮できればエスキスや記述、見直しに時間をかけることができますので、作図時間は短いに越したことはありません。
そこで今回は、3時間以内に作図する方法について製図試験7回目のボクが解説したいと思います。
下の画像はボクが描いた一式図です。
作図時間は2時間53分でした。
このくらいのクオリティなら、これからお伝えする方法に慣れると3時間以内で描き上げることができるようになります。
ぜひご参考ください。
3時間以内で作図するために必要なこと
ボクが作図中に意識していることは大きく次の3つです。
- エスキス完成度を高める
- 手順を固める
- 道具は最小限
この3つを意識するだけで作図時間を大幅に短縮することができます。
それでは詳しく書いていきます。
3時間作図①エスキス完成度を高める
下の画像はチビコマによるエスキスです。
ブログやX(旧Twitter)を見るとチビコマからの作図手法、みたいなことを言ってる人がいますが、チビコマからの作図はやめた方が良いです。
実際に作図している状況を想像してみるとどうでしょう、細かな部分がよく分からなくないですか?
廊下の計画・トイレの形状とか、表現しきれていない細かな部分は描きながら調整することになります。これこそが作図中に手が止まってしまう原因です。
他の要求室の面積の兼ね合いで廊下の取り方も変わってきます。
7m×7mスパンにおいて廊下に面する室の要求面積が80m2のときの廊下の取り方を考えてみます。
廊下幅が2.5mでも3mでも80m2の要求室は計画できます。
- 3m廊下の場合、7m×11mで77m2
- 2.5m廊下の場合、7m×11.5mで80.5m2
チビコマだと廊下幅の一つをとってもどっちにしようか悩むことになりかねません。
エスキスの完成度が低いまま作図するとほぼ確実に作図時間は長引きます。
ボクは本試験でエスキスに時間がかかり、残り時間に追われてチビコマのまま作図に進むことにしましたが、描きながら納まっていないところに気がついて「ランクⅢ」。
1/400のエスキスは作図時間短縮の近道
下の画像が1/400のエスキスです。ここまで描くと作図時間は大幅に短縮できます。
あとはこのエスキスを見ながら解答用紙にトレースするだけ。これだと手戻りはほぼありません。
1/400の図面を描くくらいなら、チビコマから作図する練習をした方が良くない?
そう思う人もいると思いますが、1/400のエスキスは作図時間を短縮するためだけではありません。
1/400のエスキスは中間チェックに不可欠
合格した人たちが口を揃えて言うのが「中間チェックはメチャ大事」ということ。
エスキスができたからと言って早々に作図や記述に入るのが落ちる人の特徴みたいです。
終了時間間際に条件違反していることに気がついた時の絶望感は半端じゃありません。
これまで何度条件違反をして落ちたことか。
作図時間の短縮だけではなく、中間チェックのためにも1/400のエスキスは必要不可欠です。
3時間作図②手順を固める
まずは通り芯、そして柱を描いて次に…寸法線?壁?
「次に何描こう」と考えるのではなく「通り心→寸法線→柱→壁→・・・」のように次に何を描くかを考えなくても手が動くくらいまで慣れる必要があります。
資格学校の手順に沿って描くか、自分なりに描きやすい手順を身につけましょう。
参考までにボクの作図手順を書いておきます。以下の手順で3時間以内の作図時間です。
ボクの作図手順
- 面積表の記載
- 通り芯
- 寸法線と寸法記入
- 柱(無柱・屋上テラス等に注意)
- 間仕切壁の通り芯
- 開口部(サッシや出入口ドア)
- 間仕切り壁を一気に描く
- 階段・EV
- 法規制(注意)
- 外構(駐車スペース含む)
- 室名
- 補足説明
法規制では、
- 延焼ライン
- 防火区画
- 避難経路(重複距離・歩行距離)
- 高さ制限(道路・北側)
このような流れで作図しています。
もし描く手順が定まっていない方は参考にしてみてください。
3時間作図③道具は最小限
資格学校でいろんな人を見ている中で、作図時間が長くかかってしまう人は総じて道具が多い印象です。
- シャーペンを何本も使い分ける。(柱は0.9mm、壁は0,7mm、文字は0,5mmなど)
- 通り芯を描くのは、大きな三角スケール
- 柱や什器をテンプレートを使用して描く
ボクが作図中に使用する道具は次の5つです。
- 0,7mmシャーペン
- 0.5mmシャーペン(記述・文字入れ)
- 消しゴム
- VANKO三角定規
- 15cmの直線定規
道具が増えるほど持ち替えるだけで時間が取られてしまいますので、道具を最小限にすることで持ち替える時間を削減できます。
文字入れも0,7mmを使用してシャーペン1本ですべて描ききる方もいらっしゃいますが、延焼ラインや図面内での補足説明を描くときにゴチャゴチャしてしまうので、ボクは文字入れは0,5mmを使用しています。
大きな三角スケールを使わずとも、またテンプレートを使わずともVANKOの三角定規1本あればそれだけで十分です。
まとめ
以上の3点を心がけるだけで作図時間は大幅に短縮されます。あとはこれらを踏まえて実践あるのみです。
資格学校からは試験日までに最低30枚以上描くことと言われると思いますが、できれば資格学校とは別に自宅で週3枚くらいは描きたいところですね。
それではまとめです。
- 1/400エスキスの作成
- 描く手順を固める
- 道具は最小限に
まずはこれを心がけながら1枚描いてみてください。